コラム

金融機関が融資審査で注目するポイント

補助金が採択されても先出しする資金が無ければ意味がありません

そこで本日は金融機関が融資審査で特に注目するポイントを詳しく解説させていただきます。!!

1番最後の項目が最も重要です。

 

助成金,成功報酬,補助金,融資

まず1つめ・・・・

1. 事業計画の実現可能性

金融機関は、申請者の事業計画を細かく確認します。特に注目する点は以下の通りです:

  • 売上予測:どのようにして売上を達成するか、具体的な計画が必要です。市場分析やターゲット顧客の設定が含まれていると良いでしょう。
  • 収益予測:コスト構造と利益率を明確にし、利益を出すための計画を示します。コスト削減の方法や利益を最大化するための戦略も重要です。
  • 資金繰り計画:資金の流入と流出を詳細に記載し、どのようにして資金不足を防ぐかを明確にします。キャッシュフロー計算書を用意することが望ましいです​​​​。

2. 財務状況

過去の財務状況は、申請者の信用力を測る重要な指標です:

  • 決算書:損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書を含む過去3~5年分の決算書を提出します。
  • 財務健全性:自己資本比率や負債比率などの財務指標を用いて、企業の健全性を評価します。借入金の返済能力も確認されます​​。

3. 自己資金の割合

自己資金の割合が高いほど、金融機関は事業の成功可能性が高いと評価します:

  • リスクテイクの姿勢:自己資金を多く投入することで、事業に対する真剣さや責任感を示すことができます。
  • 自己資金の役割:特に新規事業の場合、創業資金総額の10%以上の自己資金が求められることが多いです​​。

4. 担保や保証人

金融機関はリスクを軽減するために、担保や保証人を求めることが一般的です。最終的にはプロパー融資を目指しますが

最初からは保障が必要なケースがほとんどです

 

  • 担保:不動産や設備などを担保に提供することで、融資が受けやすくなります。
  • 保証人:第三者保証人を立てることで、金融機関に対する信頼度が高まります。特に家族や信頼のおけるビジネスパートナーが保証人となることが多いです。
  • 無担保・無保証の制度:特定の公的融資制度では、無担保・無保証で融資が受けられる場合もあります​​。

5. 事業の市場性

提供する製品やサービスの市場性も重要です:

  • 市場分析:対象市場の規模、成長性、競合他社の分析を含む市場調査を実施します。
  • 競争優位性:競合他社に対する差別化ポイントを明確にし、独自の強みをアピールします。
  • 需要予測:ターゲット顧客のニーズに基づいた需要予測を示します​​​​。

6. 事業者の経験と信頼性

申請者自身の能力や信頼性も審査の重要なポイントです:

  • 過去のビジネス経験:成功した事業経験や関連分野での実績があると有利です。
  • 専門知識:事業に関する専門知識やスキルがあることを証明します。業界資格や受賞歴などが評価されます。
  • 信用力:過去の信用情報や取引実績を基に、申請者の信用力を評価します​​​​。

これらのポイントを網羅し、十分に準備することで、金融機関からの融資審査を有利に進めることができます。

もちろん、融資審査で金融機関が注目するポイントは多岐にわたります。以下に、先述したポイントに加え、さらに詳しく解説しますね

 

7. 事業の持続可能性と成長性

  • 持続可能性:事業が長期にわたって安定して継続できるかを評価します。環境問題への対応や、社会的責任(CSR)を果たしているかも見られます。
  • 成長性:事業がどの程度成長する見込みがあるか。市場の成長率や新規事業の拡大計画、技術革新などの要素が評価されます​​。

8. 経営者の資質とリーダーシップ

  • 経営能力:経営者の過去の成功経験や失敗から学んだ教訓、経営に関する知識やスキルを評価します。
  • リーダーシップ:チームを率いる能力や、従業員とのコミュニケーション力も重要です。経営者の人間性や信頼性が高く評価されます​​。

9. 事業の社会的インパクト

  • 社会貢献:事業が社会にどのような貢献をするか。例えば、地域経済の活性化や雇用創出などの社会的な影響がプラスに働きます。
  • 環境への配慮:エコフレンドリーな事業活動や、持続可能なビジネスモデルが評価されます​​​​。

10. 競合分析と差別化戦略

  • 競合他社の分析:主要な競合他社の強みと弱みを分析し、自社の競争優位性を明確にします。
  • 差別化戦略:どのようにして他社と差別化するか、具体的な戦略が求められます。価格競争以外の競争軸を持つことが重要です​​。

11. 資金使途の明確さ

  • 具体的な資金使途:融資を受けた資金をどのように使うか、具体的な計画を示します。資金の用途が明確であればあるほど、金融機関の信頼を得やすいです。
  • 資金配分の妥当性:各項目に対する資金配分が合理的であり、無駄がないことを証明します​​。

12. 経営管理体制の整備

  • 内部統制:適切な内部統制が整備されているか、リスク管理ができているかを評価します。
  • ガバナンス:取締役会や監査役の存在、コンプライアンス体制が整っているかも重要です​​。

13. リスク管理と対策

  • リスク評価:事業に関連するリスクを洗い出し、その影響度と発生確率を評価します。
  • リスク対策:リスクに対する具体的な対策を講じていることが求められます。例えば、災害対策や市場変動に対する備えなどです​​​​。

14. 実績と評判

  • 取引実績:過去の取引実績や、主要な取引先との関係性が評価されます。長期的な取引関係や取引先の信頼度が高いと有利です。
  • 評判:業界内外での評判や信用が高いことも重要です。顧客や取引先からの推薦状なども効果的です​​。

15. 公的支援の活用状況

  • 補助金・助成金の活用:公的支援制度を適切に活用しているか。補助金や助成金を受けている場合、その実績が評価されます。
  • 公的機関との連携:地方自治体や産業支援機関との連携があると、信頼度が高まります​​。

これらのポイントを総合的に準備し、適切な資料や計画を整えることで、金融機関からの融資審査をより有利に進めることができます。

 

16. 経営の透明性

  • 透明性の確保:財務状況や事業内容を透明に開示することが重要です。透明性が高いほど、金融機関は信頼しやすくなります。
  • 定期的な報告:定期的な財務報告や業績報告を行い、経営状況を正確に伝えることが評価されます​​。

17. コンプライアンス遵守

  • 法令遵守:関連する法令や規制を遵守していることが求められます。違法行為がないことを証明する必要があります。
  • 内部監査:内部監査体制が整備されていることも重要です。内部監査を通じて、不正行為やリスクを早期に発見・対処できる仕組みがあることが望まれます​​。

18. 事業の独自性と革新性

  • 独自性:事業のユニークな点や競合他社との差別化ポイントを明確にします。独自の技術やビジネスモデルがある場合は、それを強調します。
  • 革新性:革新的な技術やサービスを提供しているかどうか。新しい市場を開拓する能力があるかも評価されます​​。

19. 顧客基盤と市場セグメント

  • 顧客基盤の強さ:既存の顧客基盤が強固であることが評価されます。顧客のリピート率や顧客満足度なども重要です。
  • 市場セグメント:ターゲットとする市場セグメントが明確であり、その市場でのポジションが強いことが望まれます​​。

20. オペレーショナル・エクセレンス

  • 業務効率化:業務プロセスが効率的で無駄がないこと。生産性を向上させるための取り組みが評価されます。
  • 品質管理:提供する製品やサービスの品質が高く、一定の品質管理体制が整備されていることが重要です​​。

21. サプライチェーンの強さ

  • サプライチェーン管理:安定したサプライチェーンが構築されていること。供給の安定性やコスト管理がしっかりしていることが評価されます。
  • リスク管理:サプライチェーンにおけるリスク(自然災害、政治的不安など)に対する対策が講じられていることが望まれます​​。

22. テクノロジーの活用

  • IT活用:最新のIT技術を活用して業務を効率化しているか。デジタル化の進捗状況が評価されます。
  • サイバーセキュリティ:適切なサイバーセキュリティ対策が講じられていること。データの保護や情報漏洩防止策が整備されていることが重要です​​。

23. 人材の質と組織力

  • 人材の質:従業員のスキルや経験が高いこと。特に、キーマンとなる人材が優秀であることが評価されます。
  • 組織力:チームワークや組織の一体感があり、効果的に機能していること。組織文化や従業員のモチベーションも重要です​​​​。

24. 環境・社会・ガバナンス(ESG)

  • 環境への取り組み:環境保護活動や持続可能なビジネスモデルが評価されます。省エネルギーやリサイクルなどの取り組みが含まれます。
  • 社会的責任:地域社会への貢献や従業員の福利厚生など、社会的責任を果たしていること。
  • ガバナンス:経営の透明性や内部統制、コンプライアンス体制の強化など、ガバナンスの質が重要です​​。

25. 資金調達の多様性

  • 多様な資金調達手段:融資以外にも、多様な資金調達手段を持っていることが評価されます。株式発行やクラウドファンディングなども考慮に入れます。
  • 自己資本の充実:自己資本が充実していることが財務健全性を示し、融資の際に有利に働きます​​。

26. フィードバックと改善

  • 顧客フィードバック:顧客からのフィードバックを積極的に収集し、サービスや製品の改善に活かしていること。
  • 改善サイクル:PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を効果的に回していることが重要です​​。

これらのポイントを包括的に準備し、プレゼンテーションや資料としてまとめることで、金融機関の審査をより有利に進めることができます。さらに、必要に応じて専門家の助言を求めることで、計画の精度や実現可能性を高めることができるでしょう。

金融機関が融資審査で注目するポイントは非常に多岐にわたります。以下にさらに追加のポイントを詳しく説明します

27. キャッシュフロー管理

  • キャッシュフロー予測:将来のキャッシュフローの予測がしっかりと行われていること。月次、四半期、年次のキャッシュフロー計画を作成し、現金収支を明確にします。
  • キャッシュリザーブ:予期せぬ事態に備えて十分なキャッシュリザーブ(現金預金)があることが重要です​​。

28. 支払能力と信用格付け

  • 信用格付け:信用格付け機関による格付けが良好であること。信用格付けは、企業の信用力を示す重要な指標です。
  • 支払履歴:過去の支払履歴が良好であること。遅延や不履行がないことが信用力の証明となります​​。

29. 国際展開と輸出入管理

  • 国際展開:事業の国際展開計画や、海外市場への進出戦略があること。特に、グローバル市場での競争力が評価されます。
  • 輸出入管理:適切な輸出入管理体制が整備されていること。貿易関連のリスク管理や法規制の遵守が求められます​​。

30. 顧客の多様性と依存度

  • 顧客の多様性:顧客層が多様であり、特定の顧客に依存しすぎないこと。顧客の多様性は、収益の安定性に寄与します。
  • 顧客依存度:特定の顧客に過度に依存している場合、その顧客が離れたときのリスクが大きくなります​​。

31. 技術力と研究開発

  • 技術力:企業が持つ技術力や独自のノウハウが強みであること。特許や技術的優位性があると評価が高まります。
  • 研究開発:持続的な研究開発(R&D)活動を行っていること。新製品や新技術の開発が進んでいるかどうかが重要です​​。

32. 社内教育と人材育成

  • 社員教育:社内教育プログラムが充実していること。社員のスキルアップやキャリア開発に力を入れていることが評価されます。
  • 人材育成:次世代のリーダー育成プログラムや、従業員の長期的な成長をサポートする仕組みがあること​​。

33. 業務継続計画(BCP)

  • BCPの整備:災害や不測の事態に備えた業務継続計画(BCP)が整備されていること。リスク管理と復旧計画が含まれます。
  • BCPの実行可能性:実際にBCPを試験運用し、その有効性を確認していることが重要です​​。

34. 取引先との関係性

  • 取引先の信頼性:主要な取引先の信用力や信頼性が高いこと。安定した取引関係があると評価が高まります。
  • 取引履歴:長期的な取引履歴があり、取引先との関係が良好であること​​。

35. デジタルトランスフォーメーション(DX)

  • DXの取り組み:デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みが進んでいること。業務のデジタル化やITシステムの導入が評価されます。
  • データ分析:ビッグデータやAIを活用したデータ分析により、事業の効率化や顧客対応の改善を図っていること​​。

36. 経営の柔軟性と適応力

  • 柔軟性:市場の変化や競争環境の変化に柔軟に対応できる経営体制が整っていること。
  • 適応力:新しいビジネスモデルや技術に迅速に適応し、競争優位を維持する能力があること​​。

37. 倫理と社会的責任

  • 倫理的経営:高い倫理基準を持ち、社会的責任を果たす経営を行っていること。倫理的な問題がないことが重要です。
  • CSR活動:社会貢献活動やCSR(企業の社会的責任)活動を積極的に行っていることが評価されます​​。

38. 事業拡大のビジョン

  • 長期的なビジョン:事業の長期的なビジョンや成長戦略が明確であること。具体的な拡大計画が示されていることが重要です。
  • 実現可能性:そのビジョンが現実的であり、実現可能な計画に基づいていること​​。

39. マーケティング戦略

  • 効果的なマーケティング:効果的なマーケティング戦略があり、顧客獲得やブランド構築に成功していること。
  • デジタルマーケティング:デジタルマーケティングの活用や、SNSを通じた顧客とのエンゲージメントが評価されます​​。

40. 競争力の持続

  • 持続的な競争力:競争優位性を長期的に維持するための戦略があること。技術革新や市場変化に対応する能力が重要です。
  • 市場シェア:市場でのシェアが大きく、競争力を維持していることが評価されます​​。

41. 人柄

  • コミュニケーション能力:まず金融機関の担当者に好かれなければ融資は円滑に進みません。金融機関の担当者にはあなたの会社の1番のファンになってもらいましょう
  • 誠実な方か:金融機関は代表が誠実で噓偽りがない方か人柄も見ています。売り上げも出ていない状況でギャンブルに明け暮れていたりキャバクラ通いや高級車を複数乗り換えているような方は注意が必要です。

これらのポイントを総合的に準備し、金融機関に対して説得力のあるプレゼンテーションを行うことで、融資審査を有利に進めることができます。

弊社の様な認定支援機関や中小企業診断士など専門家の助言を得ることも重要ですので融資でお悩みの方もお気軽にご相談ください。

コラムの著者

認定支援機関 株式会社アドベンチャーワン 代表取締役 重富翼

認定支援機関 株式会社アドベンチャーワン 代表取締役。補助金申請と融資の活用に精通したコンサルタント。主に小規模の~中規模企業の資金調達を支援し数多くの成功事例を持ちます。迅速かつ正確な申請手続きと、効果的な資金活用のアドバイスを提供します。補助金を最大限に活用したい企業にとって、頼れるパートナー。

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