事業承継・M&A補助金の専門家活用枠は、M&Aの専門家費用を補助する制度です。直近の16次公募では補助上限600万円が基本で、FA・仲介費用は登録業者のものだけが対象です。この記事では要領をもとに要点を説明します。
この記事は直近の16次公募の要領をもとにしています。16次の申請受付は2026年11月6日に終了し、次回の公募は2026年11月7日時点で公式サイトに掲載されていません。次回は内容が変わる可能性があるため、必ず最新の公募要領をご確認ください。
事業承継・M&A補助金の4つの枠
公式サイトでは、取組内容や経費に応じて4つの枠が設けられています。
- 事業承継促進枠
- 専門家活用枠
- 廃業・再チャレンジ枠
- PMI推進枠
M&Aの検討段階で主に関係するのが専門家活用枠です。
専門家活用枠の補助上限と補助率
| 類型 | 補助率 | 補助下限 | 補助上限 |
|---|---|---|---|
| 買い手支援類型 | 2/3以内 | 50万円 | 600万円 |
| 売り手支援類型 | 1/2または2/3以内 | 50万円 | 600万円 |
加えて、デューデリジェンスを実施する場合は上限に200万円、廃業費を併用する場合は300万円が加算されます。
売り手の補助率は、物価高などで営業利益率が低下している場合や、直近の決算が赤字の場合に2/3以内です。それ以外は1/2以内です。
補助上限が2,000万円となる「買い手支援類型 100億企業特例」と、「小規模売り手支援類型」は、別の公募要領で定められています。
FA・仲介費用は登録業者のみ
FAやM&A仲介の費用が補助対象となるのは、M&A支援機関登録制度に登録された業者によるものに限られます。登録の要件確認は交付決定時に行われます。
M&Aマッチングサイトの利用料などについても、要領に条件が定められています。依頼する前に、対象になるかを確認してください。
申請前の3つの注意点
1. 補助金は後払い
補助金は、事業の完了後に精算して支払われます。専門家への支払いは、いったん自社で用意する必要があります。
2. クロージングできなかった場合
補助事業期間内に引き継ぎが実現しなかった場合、補助上限は300万円に変更され、原則としてDD費用のみが対象になります。
3. 申請書の作成を頼める相手
事務局は、申請内容の作成を第三者に依頼する場合は、行政書士または行政書士法人に限られると案内しています。補助金の支援をうたう業者に依頼するときは、確認してください。
当社がお手伝いできること
当社は認定経営革新等支援機関として、制度の情報提供、スケジュールの整理、必要書類の確認を行います。M&Aの進行と申請の時期がずれないよう、早い段階でご相談ください。
よくある質問
交付決定の前に結んだ契約の費用も対象になりますか。
原則として交付決定後の契約・発注が対象です。契約の前に公募要領と事務局の案内を確認してください。
申請すれば必ず受け取れますか。
審査があり、採択されない場合もあります。
個人事業主も対象ですか。
要領では中小企業者と個人事業主を対象としています。ほかにも要件があるため、公募要領で確認してください。
まとめ
事業承継・M&A補助金の専門家活用枠を、直近の16次公募の要領をもとに説明します。買い手・売り手の補助上限と補助率、FA・仲介費用が対象となる条件、申請前の注意点がわかります。
自社に当てはめると判断に迷う点も多いはずです。当社の無料 簡易企業評価なら、決算書の数字から価値の目安を確かめられます。


